子供時分に、小松左京の「日本沈没」の映画(1973年)を見て、たいそうショックを受けたことを覚えています。日本という国が海のそこへと沈む、ということよりもむしろ、映画中、家々に水がどうどうと入り込み、人々が水に飲まれていく姿にショックを受けたといったほうがよいでしょうか。映画の中のワンシーン、ある家が押し寄せる水によって倒壊していくシーンで、主人公でもなんでもない少年が「おかあさーん」と叫びながら真っ黒な水に飲み込まれていく光景は、今でも忘れることができません。
以降、家が水に飲み込まれる、という夢をたびたび見るにつれ、亭主のなかには水への恐怖よりもむしろ、窓を防護するシャッターへの憧れが強くなっていきました。特に、すべての窓にシャッターを下ろしてさながらひとつの「箱」となった家が、台風や、豪雨や、濁流や、水没などに断固として抵抗する様を夢想することは、亭主にとって何よりの安らぎでありました。
現在の亭主の家にもシャッターがついています。 昨日~本日の暴風、あるいは昨年の台風の際にはこのシャッターがしっかりと家と亭主の家族を守ってくれました。おそらく空き巣や酔っ払いなどからも、家族を守ってくれていることでしょう。
いやよかったよかった。
ところで亭主がバリアに対してあまりよい印象を持っていないのは、かつてマジンガーZだったか、主人公たちの基地である研究所のバリアが、毎回毎回それはもういとも簡単に敵の攻撃で破壊され、そのたびに研究所に被害が及んでいたのをみていたからでした。バリアは使えない、使うならシャッターだと、子供心に思っていて、今でもバリアにはあまりいい印象を持っていなかったりします。
シャッターを見ると思わず安堵してしまうとか、バリアに抵抗があるとか、40過ぎた大の大人がいまでも現役で感じてしまうのですから、 テレビの影響って、すごいですね。
・・・それよりなにより、すさまじくどうでもいい話でしたね(^^;)
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