学生の頃は筆箱・・・というよりもペンを入れるナイロンポーチに、大量のペンを持っていました。
シャープペンは0.5mmのほかに0.9mmというグラフィック用を持っていましたし、12色のカラーサインペンも持っていました。黒い油性ペンは極細0.05mmから0.5mmまで何段階かの太さのものを取り揃え、そのほかにもベタ用の極太の黒いサインペン、筆ペン、いわゆるマッキー、ポスカ、ロットリングは数種類、鉛筆も4H、2H、HB、2B、6Bあたりまで持っていたと記憶しています。消しゴム、定規など一式を含めると一財産、膨れ上がったポーチを日々持ち歩いていました。
亭主は学生の頃イラストを書いていたので、これらペンは一種の「仕事道具」のようなもの。様々な道具を手元に置いておくことで精神的にも安定していたように思います。
就職してからもしばらくはポーチを持ち歩いていたように記憶しているのですが、いつの頃からか持ち歩かなくなり、サインペンも一本、また一本と使い切り、今はほとんど手元に残っていません。
最近は証書用(社用のタクシーチケットに金額を書き込むため)の黒いゲルインキのボールペンと、赤いフリクションボール(こすると消える、添削に使う)を持ち歩く程度。会社ではこれにオレンジ色の蛍光ペンを使うくらい。少し前まで使っていた、銀行でもらったボールペンセット(黒や赤や青)も、基本的に赤と、黒または青を持ち歩く程度。
そもそもイラストを描かなくなった、ということもある一方、様々なものを手元においておくこと、それ自体が煩わしくなったように思います。竹村健一氏ではないけれど、万年筆が一本あればそれでいい。ゲルインキのボールペンの書きやすさ、紙の上を滑らせたときの心地よさはなかなかですが、良い万年筆の書きやすさ、心地よさもまた魅力的で、いつか上質な万年筆を手元において、一生使っていきたいと思っていたりもするのです。
会社の備品や、なにかの景品でもらったボールペンもいいけれど、いつかは品格のある万年筆を使いたい。
職場の机の引き出しには、以前庶務の方に「せっかく買ったのだから使ってくださいよ」と薦められた蛍光ペンのセットがぞろぞろっと入っています。庶務の方には申し訳ないんですが、引き出しに入れたきり1年近く手をつけていません。
会社には以前の亭主のように、様々な色や太さのペンをケースにいれて持ち歩いているかたがおられます。
ああ、自分も昔はああだったなぁと懐かしく思う一方、たくさんのペンを持ち歩く意味って一体何だったのだろうと、疑問に思ってしまったりもする今日この頃です。
最近のコメント