これまで生きてきた中で、心に残るランドスケープ、景色を挙げるとすればいったいなんだろうと考えて、いくつか思いつくままに列記してみようかと思います。
1.しらびそ高原
信州は遠山郷、日本のチロルと称される下栗の里へも続く、標高1900mのしらびそ高原。
目の前に聳える南アルプスの山々と、眼下に広がる原生林が、日本とは思えぬ雄大さを見せてくれます。大学生の頃、父母と兄弟と、愛犬「ハヤ」とともにこの高原にやってきて、その雄大すぎる景色にボーゼンとしたことを覚えています。自分が立っている位置からストーンと500m近く下って広がる樹海、そしてそこから1500m近く切り立つ赤石山脈。自然のスケールの大きさをまざまざと感じさせてくれました。BGMは高橋幸宏"Are You Recieving Me?"
国道16号、西大宮バイパス。朝霧に煙る荒川を紫色の朝焼けが包み、遠く池袋の高層ビル群を黒く浮かび上がらせます。
同じく大学生の頃、当時付き合っていた彼女と川越に遊びに行った際に出会った風景。助手席で眠る彼女の向こう側に広がる景色はまるで水墨画。時のとまった紫色の世界の中、いつまでも車を走らせていたい気分にさせてくれました。BGMははっぴいえんど"風をあつめて"
スペイン南部、シウダ・レアルの中核都市。マドリッドからの高速鉄道の駅がある。赤い荒野の中に現れる、丘の上の赤い街。
入社して6年目、出張で訪れたプエルトヤノは、強い日差しの中でじりじりと音をたてて乾いていました。高速鉄道が止まる駅前にはまったく人気が無く、駅前のカフェの奥から、スペインの地方都市にやってきた東洋人をもの珍しげに眺める目、ひとつ、二つ、三つ、四つ。BGMは細野晴臣"N.D.E"より"Spinning Spirits".
最近のコメント